小島太厩舎は天皇賞秋で2頭出し。今年は本気で天皇賞秋を獲りに来ている。小島厩舎からの2頭は昨年の天皇賞秋大敗のリベンジに燃えるディサイファ(牡6)と、そしてもう1頭は今夏の重賞戦で大活躍したダービーフィズ(牡5)だ。
今年の7月に函館で開催された函館記念(G?)での勝ち方は強かった。当日の馬場は良発表だったが、前日の雨を含んだやや重めの洋芝でレースは開催。脚をとられて苦戦する馬が目立っていた。そんな中ダービーフィズは向正面からジワジワと順位を上げていき、直線では前をいく重賞馬ハギノハイブリッドを捉えると力強く脚を伸ばしてアタマ差抜けだしてゴールした。ダービーフィズはこの函館記念で重賞初勝利を挙げたあとも、続く札幌記念(G?)でも強い競馬を見せた。直線では鞍上の岩田康誠騎手の得意の”イン突き”で僅かに空いた狭いスペースを割っていった。最期も伸びたが1着だったディサイファには届かず3着に敗れた。しかし勝馬とは半馬身程度の差で僅差の決着だ。悲観するような結果ではなかった。ここでも小島厩舎の2頭出しが炸裂し、2頭全てが馬券に絡んだ。
近2戦とも強い競馬を見せたダービーフィズはまさに夏の上がり馬。ディサイファに引けをとらない成長ぶりは魅力である。毎日王冠で叩いてから挑むディサイファに対してダービーフィズは札幌記念からの休み明けで直行のローテーションで挑む。騎手は岩田騎手からC.デムーロ騎手へと乗り替わる予定である。クリスチャンとは2013年の青葉賞(G?・7着)以来のコンビで約2年半ぶりの騎乗となるが、短期免許で出稼ぎに来ている彼にとってもここは勝っておきたいところだろう。父は東京巧者だったジャングルポケットがおり、血統的にも後押しがある魅力的な馬だ。メンバーの中では実績的には格下となり埋もれてはいるが、穴で狙って見るにはかなり面白い一頭ではないだろうか。